第218回

河川文化を語る会


「ミャンマーでの沈下橋建設」

【講師】

中尾 忠彦(なかお ただひこ)NPO法人国際インフラパートナーズ 前理事長

講演要旨
 「流域圏」と言われるように、川は人々を結びつけるものであるが、開発途上国では人々の生活水準向上の妨げになっていることも多い。 東南アジアなどでは、乾期であれば歩いて渡れる川も雨期には自動車でも渡れず、命にも関わっている。

 住民がミャンマーのイトネ川に架けた橋が2年続けて流され、学童が登校できず困っていると聞いて、ちゃんとした構造物にしないとダメだと、外務省に申請して資金を得て復旧したのが公共事業の専門家で組織している国際インフラパートナーズの沈下橋事業の始まりである。

 沈下橋は日本にも以前は多くあって、現在では観光スポットになっているところもあり、埼玉県でも荒川で地元の人に親しまれている。本事業ではミャンマーの事情に合わせて設計に工夫を凝らしており、その結果、どこでも盛大な開通式が挙行されて歓迎され、川に橋を架けることの大切さを感じたものである。

講師略歴
◯NPO法人国際インフラパートナーズ前理事長
 (2024年第26回日本水大賞国際貢献賞「開発途上国における沈下橋の建設と技術移転」受賞)
◯彩の川研究会会員

日 時

2025年11月17日(月) 13:30~16:00

会 場

埼玉県県民健康センター 大会議室C



会場全体の様子


日本河川協会:高村専務理事による開会あいさつ


中尾氏による講演中の様子


彩の川研究会:向田会長による閉会のあいさつ



※ レジュメのデータは、講師より掲載の許可を得て公開しています。適切なご利用をお願いいたします。


河川基金ロゴマーク 当講演会は、公益財団法人河川財団による河川基金の助成を受けています。