第214回
江戸時代中期の紀州流・井澤弥惣兵衛為永の業績について 【講師】 市川 幸男(いちかわ・ゆきお)氏(千葉県立関宿城博物館 調査協力員)
市川 幸男(いちかわ・ゆきお)氏(千葉県立関宿城博物館 調査協力員)
2024年11月21日(木) 13:30~16:00
埼玉県県民健康センター 大会議室A
講演要旨 江戸時代中期の治水仕法として有名な紀州流の勘定吟味役の井澤弥惣兵衛為永の主な業績として、見沼代用水の開削、見沼の干拓・新田開発、見沼通船堀の構築は著名です。見沼通船堀には、現在の天皇陛下が皇太子時代に行啓されたことでも有名です。 関東地方では、他に飯沼干拓や吉田用水の開削、江戸川中流部のショートカット工事も大規模な事業です。井澤弥惣兵衛為永は60才の年齢で、第八代将軍徳川吉宗に召し出されて、関東地方各地の治水、利水工事の設計・工事監督を果たしました。 晩年には70才を過ぎて美濃郡代を兼任して、木曽三川の分離計画の策定をしました。この計画は後に、薩摩藩による宝暦の治水につながります。本講演では、このような井澤弥惣兵衛為永の業績をご紹介したいと存じます。
講師略歴長野県出身。昭和51年建設省入省。利根川上流、利根川下流、江戸川等の河川事務所に勤務、水資源開発公団、建設大学校、地域振興整備公団に出向、国土交通大学校で退官。(一財)全国建設研修センター調査役でダムシミュレータ講師等を経て、現在、アーステック(株)技術部参与。技術士(総合技術監理部門、建設部門)(河川、砂防、海岸・海洋) 平成15年度から千葉県立関宿城博物館調査協力員(旧客員研究員)
パワーポイント資料(PDFファイル 5.5MB)
レジュメ(PDFファイル 257KB)
当講演会は、公益財団法人河川財団による河川基金の助成を受けています。