河川文化
河川文化を語る会講演集 <その34>

写真「河川文化を語る会(その34)」

平成10年6月から、川に関心のある方々が月に一度集まり、川にかかわる文化をテーマにゲストスピーカーから話を聞き、意見交換をしてまいりました。

今回、平成22年4月から平成22年7月までのうち4回分の講演内容を講師が加筆修正し、講演集としてまとめました。

※ 販売は終了いたしました


収録内容

水・物質循環から見た自然と共生する流域つくり
   ―沖縄石垣島を例として―

 池田 駿介 氏
(東京工業大学 名誉教授)

研究を始めた動機と背景
研究のフィールド
対策の考え方と枠組
フィールドにおける観測と結果
数値シミュレーション
対策の効果を予測する
サンゴの成育実験
自然と共生する社会システムの構築を目指して
 

ラムサール条約湿地に登録された「秋吉台の地下水系」
   〜地下川の自然を探る〜

 庫本 正 氏 
(秋吉台科学博物館 名誉館長)

はじめに
秋吉台の草原は陸軍の演習地だった
空爆演習地反対運動
秋吉台に科学博物館を建設せよ
秋吉台は日本で最も広い石灰岩台地
プレートテクトニクスによる解釈
白亜紀の火成活動
洞窟探検が盛んになる
水中洞窟の探検
洞窟の成因研究
哺乳類の化石
秋吉台の地下水系
溶食形態・洞窟生成物・洞窟鉱物
鍾乳石の生成年代を測定する
トゥファの発見
洞窟地下水性生物の探求
コウモリ類
地下水系の生態系
洞窟の伝説・民俗
秋芳洞の観光開発
洞窟文化の創造
おわりに
 

歴史事象としての河内の洪水と大和川の付け替え
   ―洪水対策三百年事後評価―

佐藤 洋一郎 氏 
(総合地球環境学研究所 副所長・教授)

はじめに
大阪平野の環境と大和川
水田の環境史
再び池島・福万寺遺跡の事例から
遺伝的多様性を守ることの大切さ
しのぎの技
「持続可能性」を考える
 

パリがセーヌに沈んだ日
   ―1910年パリ大洪水から百年―

     佐川 美加 氏 
(セーヌ川研究家)

セーヌ川
パリの地形と「パリ低地」の地質
水際の違い
水位計の違い
浸水被害の違い
1910年1月 パリがセーヌに沈んだ日
数多く残されている洪水痕跡
被災者救済のために
21世紀の浸水被害
大洪水の記憶を伝えるために
 


講演者略歴