河川文化
河川文化を語る会講演集 <その18>

写真「河川文化を語る会(その18)」

平成10年6月から、川に関心のある方々が月に一度集まり、川にかかわる文化をテーマにゲストスピーカーから話を聞き、意見交換をしてまいりました。

今回、平成16年3月から平成16年7月までのうち4回分の講演内容を講師が加筆修正し、講演集としてまとめました。

※ 販売は終了いたしました


収録内容

川は自然の生き証人 ―上高地梓川の二百万年史―

 島津  弘 氏
(立正大学地球環境科学部地理学科助教授)

プロローグ
地理学と自然史研究
 地理学とは/自然のしくみを知る
上高地を調べる
 上高地自然史研究会/上高地とはどんなところ?/時間を測る
上高地二百万年史
 北アルプスの誕生/古梓川の誕生/焼岳の誕生と梓川の流路変更/
 氷河に覆われた山々/河原の石から土砂の動きを読み解く/
 最新の焼岳大噴火と上高地
上高地でいま起こっていること
 上高地の風景/沖積錐の上のカツラと上高地の香り/現在の地形プロセス
土砂移動プロセスから見た河川工事の問題点1
 自然の仕組みを利用した土砂流出コントロール/河川工事の問題点/
 防災に必要なこと―工事より人間―
エピローグ
 

雄物川水系の水資源とその活用

 斎藤 實則 氏 
(理学博士)

まえおき
雄物川流域の位置と自然
河川交通
船場集落
生活と水
河岸の集落
洪水への対応
結びに代えて
 

川と鳥と人 ―カラスに関わる文化鳥類学を中心に―

柴田 敏隆 氏 
(財団法人 山階鳥類研究所評議員)

はじめに
鳥のカワと鳥とカワ
「探鳥会」の秘める文化性
自然観の相違
向触性と離間性
早寝遅起、遅寝早起
緑の多寡と神様の数
飛行の大先輩
冥府への使者
天皇様と鳥
三本足のカラス
聖書でのカラスは悪者
カラス勧請
東は吾妻
神鷲ガルーダ
おいしい目覚し時計
自然に合わせる日本
強引な西欧の文明
ウの目タカの目
たくましいカワセミ
日本最初の鳥
川は生命の宿り
シナントロピズムという生き様
より悪賢く、たくましく
賢い鳥カラス
鳥の「人徳」
 

フランス生活を通して体験したワイン文化

     小阪田嘉昭 氏 
(メルシャン株式会社 執行理事酒類事業本部ワイン技術部長)

何故ヨーロッパのワイン産地は河の周囲に発達したのか
 河とワイン産地/ローマ帝国の拡大とワイン産地
何故ワインの商品名は多いのか
 ワインという商品の特徴―ワイン造りから/AOC法の基本概念/
 まぎらわしい畑名ワインと村名ワイン/ワインという商品の特徴―消費面から 
何故フランス人がワインを飲まなくなったか
 ワイン消費伝統国の変化/一人当たり年間ワイン消費量/
 ワイン消費新興国の変化/ニューワールド・ワインが躍進
何処でフランス人はワインを買うか
 フランスのワイン販売店/日常ワインはスーパーで/
 シャンパンはワイン専門店の特売で/おもてなしワインは高級ワイン専門店で/
 ワイン生産者からの直接購入
何故肉には赤ワイン、魚には白ワインか
 テーブルワインの二つの意味/料理とワイン/和食とワイン
ワインの品定めとサービスは男の役目
 ソムリエ/家庭でのワインサービスは主人の役目/ワインのサービス温度/
 ハーフボトルの効用/飲み残しワインはどうするか/ワインの熟成/
 ワインの年号
ホスト・テイスティングはどうするか
 アペリチフの注文/ホスト・テイスティング/レストランでの駐在員の苦労話
何処にワインを保管するか
何故ソムリエのワイン表現は判りづらいのか
 擬人化表現/身の回りの物に例えて表現
修道院とワインの関係
 クロ・ド・ヴジョー/オスピス・ド・ボーヌ
 



講演者略歴