川のQ&A  

      Answer

受 付 日: H10年11月26日受付
表  題: 「川の色について」
氏  名: 中村圭吾
所  属: 建設省土木研究所環境部河川環境研究室
※この回答は日本河川協会から建設省土木研究所へ問い合わせてお答えを戴いたものです。

Q:川の色はなぜ緑色に見えるか?

 日本では川の色の代表的な色は緑色です。しかし、実際には青い川、茶色い川、赤い川、黒い川、白い川、灰色の川などいろいろあります。川の色はだいたい次の要素で決まります。

  1. 表面で反射した光(山や木が映って緑に見える、赤い橋が反射して赤く見える)
  2. 川の中で散乱して戻ってくる光
  3. 川のなかに含まれるイオン(銅イオン(コバルトブルー)など、鉄イオン(赤、黒))
  4. 岩石・砂・泥の色(茶色、白、赤、黄色)、
  5. 川底の色
  6. その他の含まれる物質の色(泥炭など)

 きれいな海や川の色は2.の「川の中で散乱して戻ってくる光」が特に影響します。
 光は、赤 橙 黄 緑 青となるにしたがって光の波長(波の長さ)が短くなります。
 短い波長の光ほど水中に含まれる物質の影響によって散乱され、その色が見えます。
 したがって、不純物がほとんど含まれない外洋の海の水は、散乱が少なく青い色だけが見えます。

A.  川の色や沿岸の海の色は、外洋に比べると水中に含まれる物質が多いので、緑も多く散乱され、緑色に見えます。
   
B. また、植物プランクトンが多い水も青く見えます。
   
C.  山が多いところでは、表面で山が反射して緑に見えることもあります。船頭さんの答えもあながち間違っていません。

おそらく、AとCの理由によって緑に見えたのではないでしょうか。