川のQ&A

        Answer_1


受 付 日:H10.7.6
表  題:浅水流解析(二次元不等流解析)について:回答−1
所  属:建設省土木研究所河川部河川研究室 氏  名:藤田光一 ※この回答は日本河川協会から建設省土木研究所へ
 問い合わせてお答えを戴いたものです。  「2次元計算:浅水流解析」は、川の中の水理量(水位、水深、 流速など)を場所ごとに細かく計算する手法の1つで、「水深に 比べ幅が非常に大きい流れ」「流速が深さ方向にあまり変化しな い流れ」を仮定することにより、計算をを比較的簡便化したもの です(といっても、一次元の不等流計算よりは複雑ですが)。  これらの仮定が、フライパンのような平底の容器に水を薄く入 れた状態で掻き混ぜた時の流れに似ていることから、「浅水流解 析」とも呼ばれます。  この解析手法の中味をお知りになりたければ、下記のような文 献を当たられるのもよいでしょう。なお、日本では手に入りやす い市販の2次元計算ソフトは無いと思います。 @川原睦人:有限要素法流体解析、日科技連、1985 A富所五郎、荒木正夫、吉田宏司:開水路の流れの三次元数値解  析法、第29回水理講演会論文集、土木学会、pp727-732、1985 B清水康之、板倉忠興:河川における2次元流れと河床変動計算、  土木試験所報告、第85号、1986 C清水康之、板倉忠興、山口甲:2次元モデルを用いた河床形態  変化のシミュレーション、第31回水理講演会論文集、土木学会、  pp689-694、1987 D山本晃一、渡辺明英、山本信二:有限要素法による平面河床変  動計算法の検討、土木研究所資料、第2957号、1991 E福岡捷二、渡辺明英、西村達也:水制工の配置法の研究、土木  学会論文集、No.443/U-18、pp27-36、1992