第202回

河川文化を語る会


水都大阪、流転する歴史の残像を求めて

講 師:

河内 厚郎 (かわうち あつろう) 氏 
 (文芸・演劇評論家,(公財)阪急文化財団理事)

 今年6月に亡くなった小説家の田辺聖子には、故郷の大阪や関西を舞台にした作品が多かったが、大阪の水路は埋め立てられたりして、かなり風景が変わってしまっている。
 それでも田辺聖子の母校、大阪樟蔭女子大学のある東大阪市内を歩いていると、南から北へ流れる小川が何本も目につく。これは、北流していた旧大和川の水系が埋め立てられたあとも残っているからであろう。『うたかた』といった田辺聖子の小説のタイトルには、そんな流転する水都大阪の歴史の残像がある。有為転変をくり返す無常のリズムといったものがある。
 文献に見るわが国最初の治水工事は、『日本書紀』仁徳天皇の条に「宮北の郊原を掘りて、南の水を引きて以て茨田堤(まんだのつつみ)を築く」と記されている。また、仁徳天皇の条に記された「難波の堀江」とは、現在の大阪市内を貫流する大川(旧淀川)のことである。


【講師略歴】
1952年西宮市に生まれる。一橋大学法学部卒。舞台芸術学院(夜間)で音楽を学び、演劇評論家として執筆業に入る。1987年より月刊『関西文学』編集長を2期15年務める。1991年、大阪市内に個人事務所を開設。阪急文化財団理事・「はびきの市民大学」学長・兵庫県立芸術文化センター特別参与・三田市総合文化センター事業企画アドバイザー・宝塚市大使・宝塚映画祭実行委員長などを務める。専門は演劇・文芸の評論。文化庁芸術祭賞審査員。時事通信の書評を担当する。読売賞・咲くやこの花賞(大阪市)・兵庫県文化賞などを受賞。著書に『淀川ものがたり』『私の風姿花伝』など。現在、毎日新聞に「河内厚郎の文化回廊」を連載中。
 
日 時
2019年 11月 21日(木) 15:00〜17:00 (受付開始 14:30)
場 所
エル・おおさか(大阪府立労働センター) 7F「709会議室」

(大阪市中央区北浜東3-14 TEL:06-6942-0001)

交 通
地下鉄谷町線・京阪電鉄「天満橋」駅から西へ300m
参加費
無 料
申込み
申込み方法はこちらです。
FAX ・郵送・E-mailのいずれかでお申し込みください。
 お申込み後の参加票の送付等はありません。直接会場へお越しください。
 定員(100名)になりしだい締め切らせていただきます。お早めにお申し込みください。
問い合わせ

日本河川協会「河川文化を語る会」事務局  担当:高木
TEL:03-3238-9771   FAX:03-3288-2426 
E-mail:katarujapanriver.or.jp  ※「★」を半角「@に置き換えてください。

主催:公益社団法人 日本河川協会   共催:大阪の河川(かわ)を愛する会   後援:大阪府

※ ご連絡いただきました個人情報は、厳重に管理した上で、講演会等当協会からのご案内に利用させていただきます
※ 天候等の理由により、やむを得ず中止する場合は、ホームページにてお知らせいたしますのでご確認ください。



ご家族、お知り合いの方々、お誘い合わせの上、ふるってご参加ください。
ご参加、お待ちしております。
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河川基金ロゴマーク 当講演会は、公益財団法人河川財団による河川基金の助成を受けています。
また、「土木学会CPDプログラム」として認定されています。【認定番号:JSCE19-1209,単位数:2.0単位
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