第135回

河川文化を語る会

川と氾濫原の生物多様性


講 師: 鷲谷 いづみ 氏 
(東京大学大学院農学生命科学研究科 教授)

 河川の影響を強く受ける場である氾濫原を含めた河川域は、国土に占める面積はそれほど大きいものではないが、地域の健全な生態系および生物多様性の保全という視点から特に重要性が高い。氾濫原には,洪水による攪乱とそれに伴う侵食、土砂堆積がつくり出す変化に富んだ微地形が発達する。それに応じて、基質,土壌栄養塩,比高などがさまざまに異なる環境がモザイクのように入り組んで存在する。その環境の多様性に応じて、変化に富んだ生物の生息・生育場所が用意され、多様な生物が互いにさまざまな関係を結びながら生活する。下流域の氾濫原は新石器時代以来、水田稲作をはじめとするヒトの営みの場としても重要であり、自然資源の採集と作物の栽培との組み合わせは、里地里山での自然と人との共生の原型となったと考えられる。自然の攪乱と人による植生の利用・管理が相まって、近年まで豊かな氾濫原の生態系が維持されてきた。しかし、現状ではその共生システムは大きく崩れ、外来生物の強い影響も相まって、生物多様性の低下が著しく、生物多様性と多様な生態系サービスを回復させるための自然再生が課題となっている。


【講師略歴】(わしたに・いづみ)
1950年東京生まれ。東京大学大学院理学系研究科修了(理学博士)。
筑波大学講師、助教授を経て現在に至る。専門は生態学、保全生態学(植物の生活史の進化、植物と動物の生物間相互作用、生物多様性保全および生態系修復のための生態学的研究など)で、現在は生物多様性農業と自然再生に係わる幅広いテーマの研究にも取り組んでいる。
主な著書に、『保全生態学入門』、『自然再生 持続可能な生態系のために』、『天と地と人の間で』、『生物保全の生態学』、『生態系を蘇らせる』、『コウノトリの贈り物』、『絵でわかる生態系のしくみ』等他多数。

日 時
平成21年8月26日(水) 18:30〜20:30
場 所
ウィルあいち(愛知県女性総合センター) 3F 大会議室

(名古屋市東区上竪杉町1番地 TEL:052-962-2511)

交 通

地下鉄「市役所」駅 2番出口より東へ徒歩約10分

参加費
無 料
申し込み
申し込み方法はこちらです。
FAX ・郵送・E-mailのいずれかでお申し込みください。
(お申し込み後の参加票の送付等はありません。直接会場へお越し下さい)
定員(200名)になり次第締め切らせていただきます。
お早めにお申し込み下さい。
 
主催: (社)日本河川協会
共催: 愛知・川の会
後援: 国土交通省中部地方整備局,愛知県,名古屋市,中日新聞社
COP10パートナーシップ事業に登録しています


※ ご連絡いただきました個人情報は、厳重に管理した上で、
講演会等当協会からのご案内に利用させていただきます



ご家族、お知り合いの方々、お誘い合わせの上、ふるってご参加ください。
心よりお待ちしております。
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この「河川文化を語る会」は(財)河川環境管理財団の河川整備基金事業で行っています。
「土木学会CPDプログラム」として認定されています。
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